世界中の注目を集めていた電気自動車(EV)大手テスラが上海に建設した大型蓄電池「メガパック」工場が2月11日、上海自由貿易試験区の臨港エリアで正式に生産を開始しました。この工場はテスラが米国本土外に設立した初のエネルギー貯蔵工場であり、生産した商用バッテリーは世界市場に供給されます。
テスラの「上海メガパック」は当初、年間1万台の商業用バッテリーを生産し、エネルギー貯蔵規模は40ギガワット時(GWh)近くに達し、生産能力は2025年第1四半期(1-3月)から拡大していく予定です。テスラは、2025年にはエネルギー貯蔵製品の搭載量は前年比で少なくとも50%成長すると見込んでいます。
2019年1月、テスラはEV生産工場「上海ギガファクトリー」の建設を開始し、工場の着工から竣工、生産開始、納車までを同年内に行うという「テスラスピード」を実現しました。テスラの「上海メガパック」も、昨年5月に着工してから生産を開始するまで、わずか8カ月余りという高い効率を維持しています。
エネルギー貯蔵は、エネルギーのグリーン転換を加速するための重要な支えです。「上海メガパック」の製品は、アジア太平洋地域を含む世界市場に輸出され、世界のグリーンな未来を後押しします。
世界のエコ文明建設の重要な担い手として、中国は世界のエネルギー貯蔵の主要市場です。中国国家エネルギー局のデータによると、2024年9月末までに、中国全土で5852キロワット(GWh)/1億2800万キロワット(GWh)の新型のエネルギー貯蔵が建設・稼働し、2023年末から約86%増加しました。
2024年、中国本土におけるテスラのEV販売台数は過去最高の65万台を超えました。同年、中国における新エネルギー車の販売台数は前年比35.5%増の1286万6000台に達しました。
テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)はこのほど、テスラは中国への投資と協力を深め、中国と米国の経済・貿易の往来を促進するためにポジティブな役割を果たしたいと述べました。